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HDR

前々回あたりからちらっとお見せしていた画像編集

タイトルのHDRとはHigh Dynamic Rangeの略であり、元々はCGや映画の分野で必要から生まれたもので現在はプロ・アマのカメラマンの間でも表現の手法として取り入れられている技法。

カメラ好きの仲間の間で話す露出の話題でもダイナミックレンジ(階調を識別することができる最小輝度と最大輝度の比率)の話しで階調を平均化すると(特に逆光時)のっぺりした写真になるとか中々思い通りに撮れなかったとか・・・・現在では平均測光や評価測光の精度も上がりそれプラスモードなどである程度の飛びや潰れには対応するカメラが増えつつありますが、不自然な感じになる事もしばし。

普通、写真というものは一部の明るさにしか露出を合わせることが出来ず、野外で特定の被写体に露出を合わせると、明暗の差が多ければ多いほど空は明るく写ってしまい、空に露出を合わせると被写体は暗くなってしまいます。

いわゆる白飛びや黒潰れという現象がそうで、画像の大半をこれが占めるとシルエット調やハイキーなど見せたい目的がある場合を除き、マイナスやプラスに露出を振る場合は構図を考えなければせっかくの写真が台無しになる場合もあり、気にしなければなんともありませんが、気になると気にはなるものです。(苦笑)

デジタルカメラのダイナミックレンジは銀塩フィルムに比べてかなり狭く(銀塩フィルムではラチチュード)ネガカラーが8EV位、ポジフィルムが5EV位で、デジカメは2~3EV位だと言う、これは失敗露出に対してのごまかしがある程度利く範囲の目安で、意外にデジタルはこの許容範囲が狭く露出にシビアだという事が言えるのかな。

HDRと言うのは、そのデジタルカメラの欠点を補う技法でダイナミックレンジを擬似的に拡張する技だ。


まあここまではプロローグ!一般的な講釈はこんなものですが基本は大事。

自分がHDRに興味を持ったのは全くそういう悩みからでは無くてとにかく見てすげーと思ったから。
写真というよりはCGチックですが流行っているようでコンテストなんかも開催されているようです。



HDR_c0157704_463790.jpg




過去画ですがこれは普通に露出と光なんかを合わせて撮ったもの。



HDR_c0157704_48934.jpg




こちらはHDR編集した物。
まだ詰めの部分の荒さは目立ちますが、ただ明るいだけでは無く、黒い雲や鳥のお腹の白さも表現出来ていて太陽部分の光はあまり変わらずです。






HDRは従来の写真が記録するダイナミックレンジを遥かに越える輝度差を記録できる画像形式で各色8bitのjpegや12bitのRAWに比べてHDRでは32bitもの広大なコントラスト差を記録出来るもの。

HDRは、露出を変えつつ複数の画像を撮影し、それぞれの写真の適正露出の部分を抜き出して合成を行い、それぞれの適正露出の部分を合成することによって、フィルムやCCDなどの記録手段のダイナミックレンジを大きく越えて、一枚の画像に風景などのダイナミックレンジをおさめることができるようになる。

上の写真は-5EVから+5EVまでの段階露出(今回はソフトで)7枚合成をHDRに変換後、HDRで記録した画像(32bit)をjpeg(8bit)に変換。
結構めんどい作業のようですがソフトによって意外に簡単に出来ます。

ではHDR編集した写真を何点か。



HDR_c0157704_4471097.jpg





撮ったままノーレタッチ



HDR_c0157704_4421455.jpg





HDR編集したもの



HDR_c0157704_4491135.jpg





撮ったままノーレタッチ



HDR_c0157704_4453888.jpg





HDR編集したもの
怖い感じにも見えますがCGや映画っぽくも見えません?
自分は他の方のHDRを見て新鮮に思いやってみようと思い立ちました。

flickrなんかが凄く綺麗なHDRが見れます。



HDR_c0157704_4455387.jpg




編集によっては写真っぽくもなりますが、加工ソフトでシャープ感や色づけするのはあまり好きではないので自分はCGっぽく編集するのが好みかな?

まあ写真は写心とも言われます。
真は事実・記録的なものを伝える部分、心は芸術的・絵心などを伝える部分。
自分の中の表現と言う事で取り入れ、これからはブログ内でもたまにアップしてみます。

その際はHDR編集とネームは入れますが・・・よろしく~!
by river-smith-kuro | 2009-02-13 02:04 | 写真


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